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灯油

<石油小辞典 5>

灯 油(米:Kerosene, 英:Paraffin)

灯油は、原油の常圧蒸留(じょうあつじょうりゅう)およびその後の精製によって得られる製品で、沸点範囲が170~250℃程度の石油製品(および中間製品)の総称(そうしょう)です。
元来はランプなど照明器具(しょうめいきぐ)のための油のことであり、こうした用例では“ともしびあぶら”とも読みます。
現代日本の日常生活では灯油を「石油」と呼ぶことも多いですね。

扱いやすい灯油

灯油は、石油製品の中でも扱(あつか)いやすい部類に入ります。
引火点(いんかてん)が40℃以上、沸点(ふってん)が170℃から250℃の間で、およそ常温であるなら自然発火(しぜんはっか)の可能性(かのうせい)は格段(かくだん)に低くなります。
それに、石油製品独特(どくとく)の臭気(しゅうき)があるものの、目に来るというほど強くはないので安心して扱える石油であるといえます。
そのため、家庭用の暖房機器や給湯器(きゅうとうき)、燃料電池(ねんりょうでんち)等の燃料に使われます。また工業用、産業用途として洗浄(せんじょう)あるいは溶剤(ようざい)にも用いられています。

灯油は危険物

ただし、引火点以下の状態にあっても霧状(きりじょう)の粒子(りゅうし)となって空気中に浮遊(ふゆう)することがあるため、この時はガソリンに匹敵(ひってき)する引火性(いんかせい)を持ちます。ですから危険物(きけんぶつ)であることは、決して忘れないでください。また、人体への影響(えいきょう)としては皮膚炎(ひふえん)や結膜炎(けつまくえん)を引き起こすことがあります。

“白灯油(はくとうゆ)”と“茶灯油(ちゃとうゆ)”

灯油は、精製過程(せいせいかてい)で不純物(ふじゅんぶつ)となる硫黄(いおう)を徹底的(てっていてき)に取り除(のぞ)いているので透明度(とうめいど)が高くなっています。
硫黄成分は燃焼の際に硫黄酸化物(いおうさんかぶつ)を生成(せいせい)するだけでなく、灯油タンクを劣化(れっか)させる働きがあるからです。
私たちが普段ストーブなどに使っている灯油は「白灯油」と呼ばれる精製度の高いもので、硫黄成分は0.008%以下に抑(おさ)えられています。
白灯油以外には「茶灯油」と呼ばれる灯油があり、こちらは白灯油よりも脱硫を行っていないので、硫黄で少々茶がかった色合いになっています。
茶灯油はボートや農業機械(のうぎょうきかい)などのエンジンを動かすために使用されていましたが、最近はあまり見かけなくなりました。

灯油は長持ちしません

「去年の冬使い切らなかった灯油があるので今年使おう。」・・・これは絶対にしないでください。
「長期間使わなかった灯油は処分する。」しかありません。完全な状態で保管しているつもりでも、 灯油は悪くなってしまいます。灯油を保管するためのポリタンクの上部に残った空気と反応(はんのう)して、灯油が劣化してしまうことがあるのです。

劣化した灯油は含まれていた硫黄の働きのためか、黄色く変色しています。このように劣化した灯油を「変質灯油(へんしつとうゆ)」といいます。
灯油を使用していてもポリタンクの蓋を閉め忘れたために水分が灯油に混じってしまうこともあります。このような灯油を「不純灯油(ふじゅんとうゆ)」といいます。

変質灯油や不純灯油の使用は、暖房器具の故障を引き起こす原因となってしまうので、使い残した灯油は最寄(もよ)りのガソリンスタンドなどで処分(しょぶん)してもらいましょう。

ジェット燃料としての灯油

灯油の純度を最大限に高める処理を行うことによりジェットエンジンやロケットエンジンの燃料としても用いられます。
ケロシン(kerosene)と呼ばれ燃焼させることで強い推進力を発生させることが出来ます。
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